仕事+遊び+沈黙+屑運+我刃+淫夢=女神問弧印 Travail + Jeu + Silence

私は何も分からない。 朝の光も分からなければ、夜の闇も分からない。 空の青さも分からなければ、めがとんこいんの重さも分からない。 しかし何をやるべきかは分かっている。

カテゴリ: 日本の古典

好色一代女 (岩波文庫)
西鶴, 井原
岩波書店
1960-08-05



よしよし、これも懺悔に身の曇り晴れて、心の月の清く、春の夜の慰み人、我は、一代女なれば、何をか隠して益なしと、胸の蓮華開けて萎むまでの身の事、たとへ、流れを立てたればとて、心は濁りぬべきや。




世は長く人の生は短い。その永遠にかけてここの生命を無意義にはさせまい。われら短い儚い者を久遠のながれにつなぎとめて後世何らかの鏡となって衆生に問おう。世をうらむこともない。わしたちは、そうした宿縁宿命の下にこの土に生れ合せた者どもであったとみえる。・・・・・・では行こう。

葉隠 (知的生きかた文庫)
奈良本 辰也
三笠書房
2013-11-11



幻はマボロシと訓むなり。天竺にては術師の事を幻出師と云ふ。世界は皆からくり人形なり。幻の字を用ひるなり。


芸は身を助くると云ふは、他方の侍の事なり。御当家の侍は、芸は身を亡ぼすなり。何にても一芸これある者は芸者なり、侍にあらず。


端的只今の一念より外はこれなく候。一念一念と重ねて一生なり。


人間一生誠に纔の事なり。好いた事をして暮すべきなり。夢の間の世の中に、すかぬ事ばかりして苦を見て暮すは愚なることなり。

梁塵秘抄 (講談社学術文庫)
西郷 信綱
講談社
2017-07-11



遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ。


舞え舞え蝸牛、舞はぬものならば、馬の子や牛の子に蹴させてん、踏破せてん、真に美しく舞うたらば、華の園まで遊ばせん。


東屋の妻とも終に成らざりけるもの故に、何とてむねを合せ初めけむ。


仏は常にいませども、現ならぬぞあわれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ。

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