仕事+遊び+沈黙+屑運+我刃+淫夢=女神問弧印 Travail + Jeu + Silence

私は何も分からない。 朝の光も分からなければ、夜の闇も分からない。 空の青さも分からなければ、めがとんこいんの重さも分からない。 しかし何をやるべきかは分かっている。

カテゴリ: 谷崎潤一郎

私はお前を憎んでいる。お前は恐ろしい女だ。お前は私を亡ぼす悪魔だ。しかし私はどうしても、お前から離れる事が出来ない。



細雪
伊丹十三
2015-10-07



明くる日の朝は、先ず広沢の池のほとりへ行って、水に枝をさしかけた一本の桜の樹の下に、幸子、悦子、雪子、妙子、と云う順に列んだ姿を、遍照寺山を背景に入れて貞之助がライカに収めた。


この作品はかなりの量がありますが、是非読んで貰いたい作品です。
谷崎潤一郎のイメージが、一瞬にして変わると思います。
鶴子・幸子・雪子・妙子の、四人姉妹のお話です。
関西弁の中でも、神戸でよく使われる上品な関西弁で書かれています。


戦時下において書かれ、戦後出版されベストセラーとなります。
上巻・中巻・下巻に分かれ、上巻に有名な桜の場面があります。


KBS(金!暴力!せっくす!)
KBS(こいさん!暴食!性行為!)

猫と庄造と二人のをんな (中公文庫)
谷崎 潤一郎
中央公論新社
2013-07-23



リリーが逃げて行ってから、当日の晩も、その明くる晩も、又その明くる晩も、品子は安心して寝られるどころか、さっぱり眠れないようになってしまった。


一匹の猫に翻弄される、女性二人と男性一人が書かれます。
一匹の犬に翻弄される、サッカー部員二人と893一人が書かれます。



陰翳礼讃
谷崎潤一郎
パイ インターナショナル
2019-01-29






思うに西洋人の云う「東洋の神秘」とは、かくの如き暗がりが持つ無気味な静かさを指すのであろう。


エログロナンセンス作品ではなく、日本の美の感覚を扱った作品です。
西洋の完全な光ではなく、日本の陰を活かした光を提唱します。

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