仕事+遊び+沈黙+屑運+我刃+淫夢=女神問弧印 Travail + Jeu + Silence

私は何も分からない。 朝の光も分からなければ、夜の闇も分からない。 空の青さも分からなければ、めがとんこいんの重さも分からない。 しかし何をやるべきかは分かっている。

カテゴリ: ハンガリー文学

文盲: アゴタ・クリストフ自伝 (白水Uブックス)
アゴタ クリストフ
白水社
2014-09-23



もし自分の国を離れなかったら、わたしの人生はどんな人生になっていたのだろうか。もっと辛い、もっと貧しい人生になっていただろうと思う。けれども、こんな孤独ではなく、こんなにも心引き裂かれることもなかっただろう。幸せでさえあったかもしれない。


人はどのようにして作家になるかという問いに、わたしはこう答える。自分の書いているものへの信念をけっして失うことなく、辛抱強く、執拗に書き続けることによってである、と。



悪童日記(字幕版)
オルソルヤ・トス
2015-06-01



こんな鍛錬をしばらく続けて、ぼくらは実際、もはや何も感じなくなる。痛みを感じるのは、誰か別人だ。火傷し、切り傷を負い、苦しむのは、誰か別人だ。


金持ちがドアを開け、貧乏人を蹴り飛ばすと 、貧乏人は歩道に伸びてしまう。金持ちはドアを閉め、スープ皿の前に腰掛け、両手を合わせて言う。「ああ、わが主なるイエス様、すべてのお恵みに感謝いたします」


ハンガリー出身の女性作家アゴタ・クリストフの作品です。
親を乗り越え、踏んづけていく物語。
時代、場所、人物名、事件名が一切書かれていない。
それなのに、それだからこそ、非常に恐ろしく感じる。


中国の思想家、老子との類似。
数学者の森毅さんが、戦争を扱った小説の中で、
この作品が一番恐ろしいと仰っておられました。
なんとなく分かる気がするのね。


ゲームボーイアドバンス、MOTHER3の双子の名前は、
この作品に由来します。まあ有名ですね。


双子と言えば、私はブラックラグーンを思い浮かべるけど、
皆さんは、誰を思い浮かべるんだろう?

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