仕事+遊び+沈黙+屑運+我刃+淫夢=女神問弧印 Travail + Jeu + Silence

私は何も分からない。 朝の光も分からなければ、夜の闇も分からない。 空の青さも分からなければ、めがとんこいんの重さも分からない。 しかし何をやるべきかは分かっている。

カテゴリ: アメリカ文学

老人と海(新潮文庫)
ヘミングウェイ
新潮社
2020-07-10



老人から何か盗もうとする者などいないだろうけれど、帆や重いロープには夜露はよくないから、持ち帰ったほうが良い。老人も、この辺の人間が自分の物を盗むことなどないと信じてはいたが、手鉤や銛を船に残しておくと人の出来心を不必要に誘いかねないとも思っていた。


毎日が、新しい一日だ。運はあったほうがいいが、運任せでは駄目だ。そういう気持ちでいれば、運がめぐってきた時に慌てることもない。


しかし、奴を食うだけの価値がある人間はいるのだろうか。いない。無論、いない。あのふるまい、あの立派な尊厳を誇る奴を、食う価値のある奴など一人もいない。


幸運というのは、色々な形で現れるものだ。何が幸運かなんて、分かるものじゃない。ただ、どんな形にせよ多少は手に入れたい。代金は払おうじゃないか。灯りが映る空が見たい、と彼は思った。望みはたくさんあるが、今一番欲しいのはそれだ。

日はまた昇る (新潮文庫)
アーネスト ヘミングウェイ
新潮社
2003-06-28



闘牛においては"牛の領域"と"闘牛士の領域"なるものがある。マタドールが自分の領域に留まる限り、その身に危険が及ぶことはあまりない。が、いざ"牛の領域"に踏み込んだとたん、大きな危険にさらされる。


ぼくは元来、あけっぴろげの単純な人間を信用しないことにしている、ことにやつらの話がすじみち通ってる場合はなおさらだ。

キリマンジャロの雪 (角川文庫)
ヘミングウェイ
角川書店
1969-12T



Kilimanjaro is a snow-covered mountain 19,710 feet high, and is said to be the highest mountain in Africa. Its western summit is called the Masai "Ngaje Ngai," the House of God. Close to the western summit there is the dried and frozen carcass of a leopard. No one has explained what the leopard was seeking at that altitude.


アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイの隠れた名作です。

これ読まれてない方は、ぜひ読んで欲しい。1時間もあれば読めるかと。

死にいく者の、現実と夢が交差する。美しく繊細に書かれている。



白鯨との闘い(吹替版)
ブレンダン・グリーソン
2016-04-20



棺桶も棺架も皆一つの大きな海の中に沈めるがよい!いずれもわしに用はない。わしは―貴様、呪われた鯨め、わしは貴様に繋がれながらも、砕けて散るまで我と我が身を曳きながら、貴様を追跡し続けるのだ。さあ、この槍を食らえ!


旧約聖書の引用
鯨に関する叙述
捕鯨についての描写
モビィ・ディック(白鯨)が悪なのか?
エイハブ(船長)が悪なのか?
一般的にはモビィ・ディックが悪だと言われている。
おっ、そうだな


旧約淫書の引用
獣に関する叙述
淫夢についての描写
ヤジュウ・センパイ(野獣)が悪なのか?
ノンケ(人間)が悪なのか?
イギリスの作家サマセット・モームは、『世界の十大小説』においてノンケが悪だと述べている。
あっ…(察し)

武器よさらば (新潮文庫)
アーネスト ヘミングウェイ
新潮社
2006-05-30



神様、どうぞ彼女を死なせないでください。死なせないでくださるなら、どんなことでもいたします。


ぼくのからだのなかからすべてがぬけていった。ぼくは考えなかった。考えられなかった。


第一次世界大戦のイタリアを舞台に、
アメリカ人のイタリア兵とイギリス人の看護婦との恋愛が書かれます。
ヘミングウェイ自身の、イタリア戦線の従軍記者時の体験がもとになっています。
現実では、女性から結婚をはっきりと断られます。


作品の中では、戯れの恋に過ぎなかったものが、
戦場の激しさが増すにつれ、深く愛し合うようになります。
そして彼女は子供を身ごもります。

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